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zoom RSS オーストラリア/ニュージーランド名物の「アンザックビスケット」♪ - メリケン粉シリーズNo. 43

<<   作成日時 : 2017/04/11 01:11   >>

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オーストラリアとニュージーランドに行くと、アンザックの話は避けて通れません。では、アンザックとは何かというとAustralian and New Zealand Army Corps (オーストラリアン・アンド・ニュージーランド・アーミー・コー)の頭文字です。日本語ではオーストラリア・ニュージーランド軍団といわれます。アンザックは

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第一次世界大戦中でオーストラリアとニュージーランドがまだ大英帝国の自治領であった1914年に志願兵によって形成された軍団です。この軍団は、最初はオーストラリアナ・アーミー・コーと呼ばれました。オーストラリアナはオーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニアなどあの辺り一帯の名前です。が、ニュージーランドは自分たちの国の名前も表示して欲しいということですぐにオーストラリアン・アンド・ニュージーランド・アーミー・コーになりました。

しかしながら、名前があまりにも長いのでA. and N. .Z. A. C.と表示され、すぐにANZACは正式名になりました。

アンザックは1914年の12月からエジプトで訓練をし、1915年4月25日にトルコのガリポリ半島に上陸しました。この戦いは「ガリポリの戦い」と言われています。


このガリポリの戦いは連合軍側がガリポリ半島から上陸し、当時ドイツと手を組んでいたオスマン帝国(トルコ)のイスタンブール(当時はコンスタンティノープル)を確保するためでした。

当時オスマン帝国は弱っていると見られすぐに目的は達すると思われました。が、なかなかそうはいかず、戦いは結局8か月続き連合軍側は撤退しました。この戦いは連合軍側は30万人、オスマン帝国側では25万人の死傷者(戦地での病気も含む)を出したそうです。

当時、イギリスの海軍大臣だったウィンストン・チャーチルはガリポリの戦いを強く推し惨敗したため、一時的に失脚しました。

オーストラリアとニュージーランドにとっては初めての大戦争で、オーストラリアは9000人近く、ニュージーランドは3000人近くのアンザック兵士が戦死しました。このことはオーストラリアとニュージーランドに大きなショックを与え却って国民の結束を高めました。

4月25日はオーストラリアとニュージーランドの両国でアンザック・ディーという祝日になっています。(以上Wikipediaより)

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シドニーのアンザックメモリアル

さて、そのアンザックがどうしてビスケットになったのかって?

一説では国に残った奥さんたちがオートミールとココナッツの入った硬いビスケットを焼いてアンザックの兵士たちに送ったからだと言われます。当時は卵が手に入りにくく、このビスケットには卵が入っていません。おかげでこのビスケットは日持ちがよく船便で送っても悪くならずに届いたそうです。

アンザックビスケットのレセピを探しているとき、あるオーストラリア人が書いたレセピを見つけました。その人は、ユーモアで、このビスケットを作る前に必ず二つのことを誓ってほしいと書いてありました。

一つ目はレセピを勝手に変えないことです。

レセピの読者のレビューを見ると、ドライフルーツを足したの、チョコレートチップを入れたら美味しかったのと書いてあることがあります。レセピの著者は何を入れてもいいけれども、それをアンザックビスケットと呼ぶのはやめてほしいと言っています。

これは案外真面目な話かもしれません。アンザックビスケットのレセピを比べると大体どれも似ています。そして、オーストラリア政府には基準があって、それから大きく外れるとアンザックビスケットという名前で売ってはいけないそうです。

二つ目はこれは必ずビスケットと呼ぶべきで、クッキーなんてとんでもないのだそうです。

これはUS英語では解りにくいですね。US英語ではこういうお菓子はクッキーで、ビスケットというとケンタッキーフライドチキンについてくるような甘味のない丸いパン状のものをいうからです。きっとオーストラリアとニュージーランドの拘りなのでしょう。

またオーストラリアやニュージーランドでは親しみを込めてアンザックビッキー(ANZAC bikkiesまたはbiccies)と呼ぶとも聞きました。

アンザックビスケット − 直径6〜7cmのもの約20個

材料:

・ 小麦粉(薄力粉) − 130グラム
・ オートミール(燕麦の押し麦) − 90グラム
・ 削りココナッツ(無糖) − 50グラム − なければオートミールを30グラム、つまりオートミールだけを全部で120グラム。(ココナッツなしで全部オートミールで作るレセピもあったので。)
・ グラニュー糖 − 100グラム
・ バター − 1本(115グラム)
・ ゴールデンシロップ − 大匙1杯 − ゴールデンシロップは英国圏で売られている砂糖の副産物です。ここでは代用にモラセスを使いました。モラセスも砂糖を生産する時に出る副産物です。ゴールデンシロップとの違いはモラセスは色が黒いことです。モラセスがない場合は蜂蜜を使ってください。
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・ 重曹 − 小匙半杯
・ 熱湯 − 大匙2杯

手順:

・ 天板2枚にパーチメントペーパー(ベーキングペーパー)を敷いておく。オーブンを点火し175度にセットしておく。旋風式のオーブンなら165℃にセットしてください。
・ 小麦粉、オートミール、ココナッツ、グラニュー糖を混ぜ合わせる。
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・ 2〜3リットル入る鍋にバターとモラセス(本来はゴールデンシロップ)を入れ、弱火にかけて混ぜながらバターを溶かす。バターが溶けたら火を止める。
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・ 重曹を熱湯に入れてかき混ぜ、溶けたバターに手早く加える。重曹液を加えるとバターが泡立ちます。
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・ 先ほどの小麦粉の混合物を加え、乾いた粉類が見えなくなるまでしゃもじかヘラで混ぜ合わせる。それ以上長々と混ぜる必要はありません。
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・ この生地を中に隙間がないようにギュッと握りしめて3cmくらい(約25グラム)のボールに丸める。用意をした天板に6〜7cm間を開けて置き、コップの底か手で押して5〜8oの厚さにする。
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・ 温めたオーブンの中段で香ばしい香りがするまで18〜20分焼く。天板2枚で同時に焼くときは、下段と中段に入れ、10分経った頃天板の前後を回し上下も入れ替えると一様に焼けます。

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このビスケットは出来立ては柔らかいですが、冷めると程よくカリカリになります。

火を消したオーブンの中に天板を入れたままオーブンドアをわずかに開けて冷ますとよく乾き岩おこし風に硬くなります。(笑)つまり、材料によって硬くなるのではなく、乾燥の程度によって硬さが決まるようです。また、5oに伸ばして薄く作ると硬めに出来上がります。

室温になるまで冷ました後、湿気を呼ばないように密閉容器に入れてください。本来は乾パンみたいに室温で何か月ももつものですが、用心のため一ヶ月くらいで食べきってください。

<おまけ>
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自家製グラノラバー
初めて食べた時から、アンザックビスケットの味は何かに似ていると思いました。よくよく考えるとグラノラバーそっくりなのです。

グラノラバーにはレーズンなどのドライフルーツやナッツも入っています。だからアンザックビスケットとはあえて呼びません。(笑)でも、アンザックビスケットは、形こそ違え今流行りのenergy bar (エネルギーバーまたはエナジーバー)のはしりかもしれませんね。

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
ANZACはなぜかアンザック同盟という言葉が頭に残っています。
それにしても男は戦争が好きですね。孤海の楽園のようなところでのんびり暮らしていればよいものを、わざわざトルコまで行って12000人もの死者を出すとは
お陰で生まれたアンザックビスケットはいわば乾パンですね。
ナッツやレーズンを入れて表面をカリッとさせるともっと美味しくなりそうだけど、そこにはそうはさせない拘りがあるのですね。
ロシアンビッキーなら先日キエフで食べました

2017/04/11 09:43
達さん、

確かなことはわかりませんが、ひょっとするとアンザック同盟と訳されていたこともあるのかもしれません。
当時はオーストラリアとニュージーランドは自治領とはいえ、まだ大英帝国の植民地でした。アンザックが戦争に参加するに至ったいきさつは、推測ですが宗主国が戦争に力を入れているのを無視できなかったのではないかと思います。
面白いことにアンザックビスケットは噛みしめると結構美味しいです。また同じレセピで作ろうと思っています。(ホント、笑)
ナッツやレーズンを入れるとグラノラバーと言えますね。
ロシアンビッキー、まさかアンザックビッキーくらいの大きさだからなどと言うと、冗談がきついですか?(笑)
櫻弁当
2017/04/11 12:46
兵士に贈ったというお話が、ヨーロッパでも良く出てきますが、戦争のお話は置いておいて、女性の優しい心遣いは素敵ですね。実際男性は命がけのことをしているんですよね。
男尊女卑などという言葉や学生の頃のウーマンリブ運動を思い出しますが、もっと解って欲しいのは、その社会に適応しながらも、男性の得意とするもの、女性に最適な仕事など、差別ではなく存在する事実を、男女ともに冷静に俯瞰して欲しいと思います。
日本では、女性の作ったおにぎりを災害時に配るとか、干飯(ほしいい)や古代にも携帯食やチーズみたいなものを夫に持たせる話がありますよね。
なんだか、いい話にも置き換えられますが・・うらやましいなんて思ってしまいます。
文化の違いがあっても、食の類似点は楽しく感じます。
人を思う心が・・・魅力的で、レセピという、日本では使われない言葉にこだわりを持つ、櫻弁当さんも素敵ですね。
(小学生の感想文でした)
FREEHAND(ベランダ主夫)
2017/04/11 14:04
甘くってしっとりしたのがクッキーで、かためで甘くないのがビスケット、塩味でサクサクしているのがクラッカーという感じで分けていました。
グラノーラは日本では雑穀、ドライフルーツナッツなどはいって、売られていますが、種類が本当に多くなりました。たまに私だけの時朝食に食べますが、おいしいですね。毎日は無理ですけどね。
コマダム
2017/04/11 15:08
FREEHAND(ベランダ主夫)さん、

「戦争に行く」というのは簡単な一言ですが、実際は大変ですよね。家にいるものとしては、もちろん死んだり怪我したりする心配以前にちゃんと食べているのだろうかちゃんと休息できるのだろうかと基本的なことから気になります。アンザックビスケットは、簡単に出来てそれで何とかカロリーを摂ってもらいたいと送った気持ちのこもったものですから、それなりに尊重するべきで、むやみに変えるのは止したほうがいいと思いますね。
確かに大まかに見て男性が得意な分野や女性が得意な分野はあるでしょう。問題は、それで枠を作ってしまって男性が得意な分野が得意な女性やその逆で女性が得意な分野が得意な男性を締め出すというか変わっている人と受け入れない場合もあることです。それぞれの人が自分の得意な分野で仕事ができるというか生きていければいいのですけどね。
アンザックビスケットを作って食べてみて、これは不思議に意外と美味しくて、レセピを変えたりする必要はないという感想です。
櫻弁当
2017/04/12 08:58
コマダムさん、

なるほどね。塩味でサクサクはクラッカーというのはUS英語でもそうです。が、クッキーは範囲がとても広いです。和菓子の焼き菓子のお饅頭や落雁や煎餅はUS英語ではクッキーになるでしょう。
日本では、グラノーラを長方形に焼いたお菓子はありますか?USではそういう物が一つずつ包んで売っていて、グラノラバーとかエナジー(=エネルギー)バーと呼ばれます。おやつに食べたり、ハイキングのエネルギー補給に持って行ったりします。アンザックビスケットはその原型みたいな味がしました。
櫻弁当
2017/04/12 10:15
兵士を思いやる心が作ったビスケットなのですねぇ。。
グラノーラ好きなので・・・私これ好きかも!?です。。
ballomam
2017/04/12 14:17
ballomamさん、

オーストラリアの政府もそういうことでレセピを保護しようとしているのかもしれませんね。
はい、きっとお好きだと思いますよ。
櫻弁当
2017/04/13 12:09
そのものを忠実に再現することは、思いを引き継ぐ大切さに繋がってゆくのですね。いつも学ばせて頂き感謝します。
うき
2017/04/15 00:43
うきさん、

確かにね、そういう風にも言えるのでしょうね。
そして、このビスケットは昔からのレセピそのままで案外美味しいのですよ。こないだもグループでハイキングに行った時、持って行ったらハイキングの参加者皆が美味しい美味しいと言って食べてくれました。
櫻弁当
2017/04/17 11:02

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