サクラメントの櫻弁当

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zoom RSS 「タルタ・デ・サンティアゴ」♪ − スペインのケーキ 

<<   作成日時 : 2017/09/29 01:05   >>

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最近はメキシコ料理にはまり込んでいるはずの櫻弁当ですが、これはスペインのケーキです。まぁ、スペイン語つながりということで、ごめんしておくんなもし。(笑)このケーキは単純そうに見えて、実はとても面白い

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背景があるのです。

まずは、名前のタルタ・デ・サンティアゴ(Tarta de Santiago)ですが、タルタはよその国ではトルタとかトルテに変化している(円形の)ケーキのことです。スペイン語のデは、of と同じで「〜の」という意味です。つまり、「サンティアゴのケーキ」ということですね。

ではサンティアゴは何でしょう。サンティアゴって、時々聞く言葉です。ほら、チリの首都でもありますしね。

調べてみると、サンティアゴは、何とイエス・キリストの十二使徒の一人で、日本では聖ヤコブという名前で知られている人でした。

聖ヤコブは聖ヨハネ(こちらも十二使徒の一人)の兄で、スペインやポルトガルのあるイベリア半島まで布教活動をしたそうです。ただし、実際にイベリア半島に行ったかどうかについてはまだ論争の余地もあるようですが。

新約聖書のよれば、その後44ADに聖ヤコブはユダヤのヘロデ王の手にかかって斬首されました。これは新約聖書に出てくる最初の十二使徒の処刑の記述で、聖ヤコブは十二使徒の中で最初の殉教者と言われています。

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そして、頭はエルサレムに埋葬され、体の方は聖ヤコブの弟子が船でイベリア半島のサンティアゴ・デ・コンポステーラに運び、そこに埋葬されました。サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂を含む旧市街はユネスコ世界遺産で、カトリック信者にとってはバチカン、エルサレムに次ぐ巡礼地なのだそうです。

サンティアゴという名前は、聖ヤコブのラテン語の Sanctu Iacobu がつながって訛ってできたスペイン名のようです。Iacobuはイタリア語ではジャコモ(Giacomo)になり、英語ではジェームス(James)やジェーコブ(Jacob)と変化していきました。

Iacobu はスペイン語では変化形がたくさん生じてハイメ(Jaime)、ハコモ(Jacomo)、ディエゴ(Diego) などになりました。サンティアゴという呼び方も、ティアゴ(Tiago、Thiago、Thyago)やサンティ(Santi、Sandi)という名前になっています。

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サンティアゴの十字架
インターネットから拝借した画像

さて、時代は下って中世の真っただ中の9世紀のことです。サンティアゴ・デ・コンポステーラのあるイベリア半島
北端の辺りはアストゥリアス(Asturias)という国でした。この頃、アストゥリアスは北からはバイキング、南からはムスリムのムーア人の襲撃に悩まされていました。

伝説によると、クラビホの戦い(Battle of Clavijo)で、アストゥリアス王ラミロ一世(Ramiro I)がムーア人と戦っていた時、800年も前に死んだはずの聖ヤコブが馬に乗った騎士の姿で現れ、勝利に導いたのだそうです。聖ヤコブの旗印は、赤い短剣のような形の十字架で、サンティアゴの十字架(クルース・デ・サンティアゴ、Cruz de Santiago)といいます。

このようなことから、聖ヤコブはスペインの守護聖人だそうです。

さらに、12世紀には、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道を行く巡礼達をムーア人から守るためにサンティアゴ騎士団が形成されました。旗印はもちろんサンティアゴの十字架です。(以上、Wikipediaの Tarta de Santiago、 St. James、 Battle of Clavijo、Order of Santiagoより)

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市販のタルタ・デ・サンティアゴ
インターネットから拝借した画像

さて、ケーキの話なのに、前置きがめっちゃくちゃ長くなりました。

このサンティアゴのケーキは、サンティアゴ・デ・コンポステーラのあるガリシア地方で中世からあるアーモンド粉を使ったケーキです。そして、サンティアゴの十字架の模様がついているのが特徴です。

材料は基本的にはアーモンド粉、砂糖と卵で、作り方も簡単です。そして、こんな単純なケーキなのにとても美味しいです。

タルタ・デ・サンティアゴ − 18〜20cmの円形のもの1個

材料:


• アーモンド粉 − 125グラム
• 卵 − 大3個 − 黄身と白身を分けてボウルに入れる。
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• グラニュー糖 − 125グラム
• 塩 − 親指と人差し指でひとつまみ
• アーモンド香料 − 1〜2滴 − なければ省く。
• レモンの皮のすりおろし − 1個分 − オレンジやライム、または半々に混ぜてもよいです。
• 粉砂糖 − 適宜(大匙1〜2杯)
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焼き型にバターを塗り
小麦粉をまぶして準備する。

• バターと小麦粉 − 少々 − バターを焼き型に満遍なく塗り、小麦粉をはたいておく。

特別な器具(?):

• サンティアゴの十字架の型紙 − ここではWikipediaのCruz de Santiagoをまねして手作りしました。この大きさのケーキには、もう少し大きめで太めに作った方がよかったかもしれません。

手順:

• オーブンを点火し175℃に設定する。
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• 卵黄に塩一つまみとグラニュー糖の半量を加え、電動泡だて器で泡立てる。色が薄黄色になり、泡だて器を止めて持ち上げると卵黄が積み重なるように落ちればよいです。
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• 泡立てた卵黄に、アーモンド香料、レモンの皮のすりおろし、アーモンド粉を加えて一様になるまで混ぜる。かなり固めの生地になります。
• 泡だて器を良く洗い、電動泡だて器に取り付けブーンと空回しをして乾かす。
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• 卵白に残りのグラニュー糖を加え、数分泡立てる。泡だて器を止めて持ち上げると卵白の先がやや曲がるようになれば良いです。泡立てすぎてパサパサになってはいけません。
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• 泡立てた卵白の4分の1をアーモンド粉の生地に加え、切り混ぜて生地を緩める。
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• この生地全部を卵白に加え、泡を潰さないように一様になるまで切り混ぜる。
• 準備した焼き型に生地を注ぎ表面を平らにする。ボウルやヘラに付いた生地は膨らみが悪いので端のほうに落としてください。
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• オーブンの中段で、30〜35分、つまようじを刺してみてなにもつかなくなるまで焼く。
• ケーキを焼き型の中で10分冷まし、型から取り出す。
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• ケーキが室温にまで冷めたら、サンティアゴの十字架の型紙を置いて茶こしで粉砂糖を降り、模様を付ける。サンティアゴの十字架なしで、粉砂糖を振りかけるだけでも味は同じですが、模様を付けるともっとおもしろいです。


このケーキはラップできっちり覆って冷蔵庫に置くと一週間はもちます。
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実は、この作り方はクローディア・ローデンのレセピを基本に作りやすいように書き換えました。

クローディア・ローデンは、人類学者で、オーストラリアに行った時初めて食べたオレンジアーモンドケーキのレセピにも出てきた人です。クローディア・ローデンについての記事 → http://52305533.at.webry.info/201704/article_8.html

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
あっ!この十字架ポルトガルでも見た気がします~~
このケーキ♪シンプルで私の好きな感じかも?です。。
冷蔵庫で一週間も持つのですね。
ballomam
2017/09/29 14:34
十二使徒の名前は世界各国でその国の発音となって今に残っていますね。
でもヤコブはジェーコブだとばかり思っていたらサンティアゴだったとは(@_@)
タルタは僕の知っている日本のお店ではトルテと呼んでいるところが多いように思いますが、このタルタ・デ・サンティアゴを見るのは初めてです。
タルトだったら時々食べたことがあるのですが、タルトは関係ないんですよね。

2017/09/29 15:02
ballomamさん、

ポルトガルは、サンティアゴ・デ・コンポステーラに近いところですから、この十字架はあるでしょうね。私も実物を見てみたいです。
ちゃんと覆っておけば一週間以上でも大丈夫でした。(笑)あまり甘くなくて美味しいですよ。
櫻弁当
2017/09/30 07:49
達さん、

十二使徒の聖ヤコブは英語ではセント・ジェームズ(St.James)といわれているらしいです。英語でセント・ジェーコブと呼ばれている聖人もいますが、3世紀のシリア人で別人でした。
タルタ、トルテやタルトは、全部円形の焼いたもののことで、ラテン語由来の言葉のようですよ。面白いのは、スペイン語ではトルタに矮小形の語尾-illaを付けてトルティーヤ(tortilla)になったみたいです。言葉って元をたどると面白いですね。
櫻弁当
2017/09/30 08:01
材料の途中で「あれ?これって以前南の島で食べたアレ?」と思ったら、やっぱり〜!
食べ物に関する記憶だけは、まだ衰えていないわ(笑
マーシャの乳母や
2017/09/30 22:58
マーシャの乳母やさん、

南の島で召し上がったんですか。(どこだろ??(笑))
どこどこで食べた何々、って案外記憶に残るものですよね。
櫻弁当
2017/10/01 10:19
↑あ、私じゃなくて、櫻弁当さんが召し上がったという意味です
言葉足らずでした〜
マーシャの乳母や
2017/10/01 16:11
櫻弁当さん、ジェームスのことにも触れようと思いましたが、札幌のジェームスのことにも触れなきゃならなくなって長くなるので割愛しました(笑)
一般的にはジェームスですね。ジェーコヴと発音させるのはユダヤ教徒なのでしょうか?それは関係ないのかな?
なるほどトルティーヤ、語源を辿ると面白いですね。

2017/10/01 20:39
マーシャの乳母やさん、

アハハ〜、そう言われてみれば南も南、赤道よりも南にある超大島で食べましたね。
たまたまだけど、クローディア・ローデンのこの二つケーキはアーモンド粉を使ったグルテンフリーで似てますね。
櫻弁当
2017/10/02 05:17
達さん、

時々ブログに登場されるジェームズさんも、きっとニックネームの興味深い由来があるのでしょうね。(笑)
ジェームズとジェーコブは同根語だそうで、同じ言葉からそれぞれ別に発展したみたいですよ。だからジェームズからジェーコブ(またはその逆)という風に変わったわけではないようです。
もともとの言葉は、ラテン語のIacobus、ギリシャ語のIakobos、ヘブライ語のYaʿaqobなどです。Wikipediaによると後期ラテン語ではbがmに変わってIacomusになってジェームスに変わったみたいです。bとmの変化って、さくらべんとうとサクラメントウにもみられますね。(笑)
櫻弁当
2017/10/02 05:50
アーモンドの粉ですか・・・風味が素敵でしょうね。
シンプルなほど、飽きが来なくて良い物だと思います。泡をつぶさないように材料を流し込んで整える・・なんて・・繊細さが自分にも欲しいです。きっと自分で制作したら・・失敗思想ですが・・。お店を出していたパンケーキ名人の彼女なら、きっとうまく作ってもらえそうですが、お互いに多忙で、いずれ、いずれと言葉だけ交わすような状況です。
こういう焼き菓子は惹かれます。
FREEHAND(ベランダ主夫)
2017/10/02 11:39
FREEHAND(ベランダ主夫)さん、

アーモンド粉のケーキは、美味しいですね。考えてみればナッツを食べているようなものですから、ナッツ好きにはもってこいです。
いえいえ、簡単なんですよ。生地を混ぜるとき、手早く切り混ぜ一様になったらすぐ混ぜるのを止めて焼き型に入れればいいのです。後は表面を平らに均して焼くだけ〜です。(昔、押すだけ〜、というCMがありましたね。(笑))
彼女さんなら、絶対簡単でしょう。
お互いに忙しい時は仕方がないですね。
櫻弁当
2017/10/03 04:34

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